相続手続きの代行は誰に依頼するべき? 代行サービスの費用相場と選ぶ際の注意点

相続手続きの代行サービスとは
相続手続きは手間がかかる
相続手続きを自分で行うことは非常に手間がかかります。遺言書の確認から始まり、相続人の調査や遺産分割協議書の作成まで、正確に進める必要があります。自分たちだけで対応すると、ミスが発生しやすくなる可能性があります。
相続手続きの代行を依頼するメリット
“専門家に相続手続きの代行を依頼することで、簡単かつ正確に相続手続きを進めることができます。自分で対応する手間が省けるだけでなく、ミスも防ぐことができます。
相続手続き代行サービスは、弁護士や司法書士、行政書士などの専門家によって提供されています。また、銀行でも相続代行サービスを利用できる場合があります。”
相続まるごと代行サービスとは
“最近では「相続まるごと代行サービス」を提供する専門家が増えてきました。このサービスは、相続人調査や遺産調査、遺産分割協議書の作成、名義変更などの手続きを一括で依頼できるものです。
これにより、各種専門家への個別対応や契約の手間が省けます。相続まるごと代行サービスを提供している専門家としては、特に司法書士事務所が多く見られます。”
費用相場
司法書士事務所が提供する相続まるごと代行サービスの費用相場は、20~50万円程度です。しかし、手続きを行う機関の数や相続人の数が増えると、料金が高くなる傾向があります。
銀行の相続まるごと代行サービスについて
信託銀行でも相続まるごと代行サービスを提供している場合があります。しかし、司法書士事務所と比較すると、費用がかなり高くなる傾向があります。したがって、金融機関に依頼するよりも、司法書士に依頼するほうがリーズナブルと言えるでしょう。
代行サービスを選ぶ際の注意点
各専門家で対応できる範囲が異なる
“相続手続きを代行する専門家にはさまざまな種類があります。
専門家の種類によって対応可能な業務範囲が異なるため、範囲外の業務を依頼しても対応してもらえないことがあります。相続手続きを依頼する際には、どの専門家がどのようなサービスを提供しているのかを事前に確認することが重要です。
専門家の種類を調べて個別に相談するのが手間に感じる場合は、相続まるごと代行サービスや他の専門家と提携している事務所に依頼することをお勧めします。この方法なら、一度の依頼で複数の手続きをスムーズに進めることができます。ただし、個別に依頼する場合よりも費用がやや高くなる可能性があります。
依頼前には、手続きにかかる費用も十分に確認しておきましょう。”
実績が高く信頼できる専門家を選ぶ
“司法書士や弁護士といっても、それぞれに得意分野があります。相続手続きに慣れていない専門家に依頼すると、スムーズに進めることが難しいかもしれません。日常的に相続業務に取り組み、豊富な実績があり、親身に対応してくれる専門家を選ぶことが大切です。
また、費用が安いからといって、それが必ずしも良い選択とは限りません。安価なサービスであっても、質が伴わなければ意味がありません。”
銀行の丸ごとサービスと司法書士の丸ごとサービスは異なる
“相続まるごと代行サービスを利用する際には、注意が必要です。同じ「まるごとサービス」でも、司法書士と銀行では大きな違いがあります。
司法書士に依頼する場合、直接専門家に依頼するため、中間マージンが発生せず、費用が抑えられます。一方で、銀行を通じて依頼する場合、銀行の高額な手数料が加算されるため、費用が高くなる傾向があります。
司法書士と銀行の相続まるごと代行サービスを比較すると、費用に2倍、3倍以上の差が生じることも珍しくありません。費用を抑えて相続まるごと代行サービスを利用したい場合は、司法書士事務所を選ぶのが賢明です。”
相続手続きの流れ
弁護士、司法書士、税理士、行政書士によって、相続手続きで対応可能な業務内容は異なります。各専門家が代行できる内容を紹介する前に、まずは相続手続きの流れをわかりやすく解説します。
遺言書の確認
まずは遺言書があるかどうかを確認しましょう。遺言書は自宅や貸金庫に保管されていることが多いです。公正証書遺言は公証役場で検索することができ、自筆証書遺言が法務局で保管されている場合は、法務局で確認してもらえます。
相続人、相続財産の調査
被相続人(故人)の出生から死亡までの戸籍謄本を取得して、相続人を確認しましょう。同時に、遺産の種類と内容についても調査し、確定させる必要があります